従妹のおしおき

文・伊呂波
挿絵・微塵子氏

時々、昔のことを思い出す。
高校生の頃の恐ろしい体験のことを。
生きるか死ぬかの体験であった。まさに九死に一生を得た。
しかも、世にも珍しい死に方をするところだった。
当時小学6年生だった従妹の好実(このみ)に食べられたのである。

時は10年前のある日、一男子高校生原中満はいつもどおりに帰宅をしてきた。
その日は父方の叔父家族が来るとのことなので早めに帰ってきたのである。
叔父は、製薬会社で薬を開発している傍らで
家の研究所でもよくわからない研究をしている化学者である。
その割には娘の好実は理科が得意ではないようで、
しばしばうちに来ては僕に勉強を教わったり宿題をせがみに来たりするのである。
僕もそれほど頭がいいわけではない。好実はいつも僕にまとわりつくのである。
好実が幼い時分から、僕はしょっちゅう彼女の面倒を押し付けられてきた。
好実にとって、僕が最も親しみを持てる親戚なのだろう。
僕も、こいつは数ある親戚の中で特別な存在であるといっていい。
また、色気と無縁の僕にとって好実が一番親しい女性であるかもしれない。

この日も、彼女は色々と宿題を持って我が家に来ているようだった。
「おお満、好実はもう満の部屋に行ってるぞ。早く行ってやれ」と父が言った。
勝手に人を息子の部屋に入れるなよと思った。
もしかしたらエロ本とかが部屋にほったらかしだったかもしれないのに。
特に好実はエロ関係のことにうるさい。そういう本などを見つけるといつも怒るんだ。
その辺をどうだったか考えながら、僕は自分の部屋に入った。

「遅いよ満お兄ちゃん、ずっと待ってたんだよ!」
部屋の真ん中に1人の少女がちょこんと坐っていた。
手には数冊の教科書やノート。エロ本は・・・見つかっていないようだ。
最近は好実の目が鋭いので隠すのに大変なのだ。
「んー、今日は何?算数?理科?社会?」とやる気無さそうに訊いてみた。
「えへへ、今日は五教科とも宿題が出ちゃってね、得意な方のは自分でやったけど
 あと算数と理科が難しくて出来なくて・・・お願い」
上目遣いに僕のことを見て嘆願する従妹。これには弱い。
「わかったわかった。教えてやるから宿題を見せて」と言うと
「ありがとう満お兄ちゃん!お兄ちゃんにコーヒー入れてくるね」と言って部屋を出た。
普通そういうことは家の者の僕がお客である好実にするんだけど・・・まあいい。
部屋をちょこちょこっと整理して好実の教科書などを勉強机の上に置いた。

好実たん
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好実がコーヒーカップを置いたお盆を持って部屋に戻ってきた。
「ありがとう、それじゃ始めるぞ」と言って好実を勉強机に誘った。
「ここからここまでが宿題なんだけど・・・」と教科書に指を指す。
何だ、ちょっとじゃないか。これなら楽だと思いつつ、コーヒーを飲む。
わからないという所を教えながら、基本的には自分でやらせる。
コーヒーを飲み終えた後は、基本的に寝そべっていた。
ふと、強い眠気に襲われて、知らない間に眠ってしまった。

どれくらい経った後か目が覚めて、眠っていたことに気がついた。
「あ、ごめん」と僕が言うと、「謝ってもダメだよ」という好実の声が聞こえた。
不思議なことに、上の方から聞こえた。
ん?と思い見上げると、大きな大きな好実の怒った顔が。
何だ何だこの大きな顔は。夢でも見てるのか?
顔をつねると痛みが走る。夢ではない。これはどうしたことだ。
「な、な、な、な、」好実に言う言葉が見つからず吃りつづけていると
好実は背中の後ろから本を出してきた。それは、何冊という僕のエロ本。
しまった、見つかったか。しかもほぼ全部が。好実め、家捜ししたな。
今までにない大量の発見のためか、彼女の怒りようはただごとではない。

「こんなにエッチな本を隠して・・・エッチなのはダメっていつも言ってるのに!」
微妙な年頃の女の子、エッチなものの概念を知っていて且つそれに厳しい。
「あ、あ、あ、いや・・・」言い訳も見つからず出す言葉も言葉にならない。
「言い訳してもダメだよ、今日という今日は許さないんだから!
 満お兄ちゃんには好実がおしおきしてあげるんだから!」
年上の男におしおき、何をするつもりだ。もしかして好実が大きいのと関係があるのか。
「な、なあ、お前が大きくなってるのは、そのお仕置きとやらと関係があるのか?」
「んふふー、好実が大きいんじゃないよぉ、お兄ちゃんが小さくなってるんだよ」
何!・・・周りを見回した。僕の部屋だが、全ての物が巨大になっている。
否、僕が小さくなってしまったのだ。やっと自覚した。

「んふふー、お父さんが作った身体縮小剤というのをコーヒーに混ぜたんだよぉ」
やり口をわざわざ教えてくれた。叔父さんもえらいものを作ってくれたものだ。
「じゃあ、おしおきを始めようかな。どうやっておしおきしようか・・・」
こんな大きさで何かされたら大変だ。もしかしたら殺されかねない。
「できるだけ怖いおしおきがいいよね・・・んーと、んーと・・・そうだ!」
何か考えついたようだ。冷や汗が出る。女子小学生の考えつくおしおきとは・・・。
好実は大きな手を僕の上にかざし、すっと僕を摘み上げた。

「んふふー、お兄ちゃんを食べちゃおうかなー」
言った言葉が信じられなかった。死ぬかも、じゃない。死ぬわい!
「んふふー、青くなってる?大丈夫、口の中に入れるだけだから。
 死ぬ思いをして、これからエッチなものを見ないように心がけてね」
好実の息がもろにかかってくる。僕の体がどんどん好実の口に近づいてゆく。
好実の口が開いた。大きな前歯、薄い色の舌、赤黒いのどの奥。
巨大な舌が僕の体のすぐ下にせり出てきて、僕をその上に落とした。
あっという間に舌と僕は好実の口の中に収められてしまった。

口の中
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そういえば、手に何かを持たされていたのだ。探ると、明かりがついた。電灯のようだ。
真っ赤な洞窟、好実の口の中にいることを実感させられた。
ふと、足元がゆらゆらと動き出した。口を動かし始めたらしい。
口の中のあちこちに回される。大量の唾液が体にまとわりつく。
周りは好実の口臭が充満する空気。蒸し暑い。
そして横に並んでいる歯。いつでも僕の体を噛みちぎりに来そうで恐ろしい。
体がふやけてきた。いつまで続けるんだろう。もしかしたら本当に・・・。
そう思った瞬間、舌がのけぞり僕の体は喉の方へと落ちて行った。
「うわ!うそだろ!本当に飲み込む気かよ・・・やめてくれよ、悪かったよ」

のどちんこがすぐ前まで迫ったかと思うと、舌の動きは止まった。
それ以上落とす気はなさそうだ。どうやら脅しをかけたようである。
我が従妹ながら、恐ろしい娘である。

再び舌が動き出した。僕を手前に押し出そうとしているらしい。
口の中に溜まっていた唾液が僕の周りに集まってきた。
ふと、その唾液が奥の方へと流れ出した。ものすごい勢いで流れてゆく。
その流れに巻き込まれて僕までが喉の奥へと送り込まれてゆく。
おい、ちょっと待て、本当に飲み込むのか、そんな、うそだろ。
さっき僕の前に鎮座していた大きなのどちんこが立ち上がって柱のようになり、
その左右は艶やかな赤色の門となり、粘液と僕をその向こうへと送り込んだ。

「ごくっ」
周りが狭くなった。完全に口から喉へと場所を移されたのだろう。
一緒に飲み込まれた唾液に包まれて、下へ下へと落とされてゆく。
まっすぐな管の中を、その壁に揉まれ揉まれ進んでゆく。息がしづらく苦しい。
しばらく経つと、狭い管から広いところに落ち込んだ。

胃の中
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今までの展開が急すぎてしばらく混乱していたが、
ここにきてとりあえず落ち着きを取り戻す。とにかく胃袋に来たようだ。
まさか、小6の従妹の腹の中に入るとは、人間に生まれて来て思いもしなかった。
電灯を点けていたので周りがよく見えた。暗い桃色の滑らかな壁。
可愛らしい従妹に似つかわしい、きれいな胃だと思った。
しかし、この胃壁からは強い酸が湧き出てくる。僕ももうすぐこれに溶かされるのだ。
こんな死に方をするとは思わなかった。
強烈な酸の臭いが充満している。よく知っているゲロのような臭い。
下の方に灯りを向けると、まさにそのような物体がたっぷんたっぷんと漂っている。
数時間後の自分の姿と重ね合わせた。気分が暗くなった。

自分の皮膚に触るとぬるぬるしてきた気がする。溶け出したのだろうか。
暴れても仕方あるまい。寝よう。寝ていればその間に僕は死ぬ。
消化されて可愛い従妹の栄養となる人生か、それも悪くない。
覚悟すると気分が楽になった。そのうちにまどろみだして、やがて眠りについた。
あの世のことを想像しながら、手を合わせての就寝である。

目が覚めた。ここはあの世なのだろうか。僕は無事好実の栄養となったのか。
最初に見たのは、叔父さんの顔だった。懐かしい叔父さんの顔・・・何?
叔父さんは存命だ。僕は死ななかったのか。叔父さんの顔は普通の大きさだ。
「大丈夫かい?どこも痛くない?」
叔父さんが訊いてきた。無事な旨伝えると、叔父さんは安堵したようだった。
起き上がると、そこは叔父さんの家だった。見慣れた居間に僕は寝ていた。
そういえば、と思った瞬間に叔父さんの背後から好実が現れた。
そして僕の上に乗っかってきた。好実は真っ赤な目をしていた。
「うわああああん、ごめんなさい、ごめんなさい、うわあああああん!」
好実は僕の顔の上で大泣きしながら謝った。涙と鼻水がぼたぼたと落ちてくる。

泣きながら謝る好実
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やはり好実は僕を食べてしまう気はなかった。言っていた通り脅しだけだったという。
飲み込んでしまったのは、純粋に誤飲だった。溜まった唾液が嚥下を誘発したのだ。
僕を飲み込んだ好実は顔を真っ青にして叔父さんに泣きついたという。
叔父さんは急いで娘と家に帰って、まず僕を吐き出させて
そして身体縮小剤の解除剤を僕に飲ませた。かくして僕は助かったのだ。

それから、好実は僕を小さくしてしまうようなことは一度もない。

以上が、僕が体験した生きるか死ぬかの大騒動である。
今でも思い出すとぞっとする。しかし、それでも時々思い出す。
そう、こんな夜、今は妻の好実との営みの時、彼女が喘いで開く口の中を見ると・・・。

                              ヲハリ

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