「卑弥呼少時秘伝記」(『邪馬臺古傳書』侏儒国記述より)


これはまだ邪馬台国が女王を擁する以前、倭国が大いに乱れていた時のことである。
後に女王となる卑弥呼――当時はまだそのような名前ではなかったが――は
年若い頃倭の各地を旅していた。
その最後に倭の果ての果て、小人の住む侏儒国を訪れた。

侏儒国の者はみな身長が三尺(約90cm)ほどの矮躯である。
卑弥呼は、丈の低い村の会堂で饗応を受けた。腰をかがめて食事をいただく。
それは異様なほどのもてなしであった。卑弥呼は訝ってこの様について尋ねた。
村人曰く、この侏儒国では稀に豆粒ほどの小さな人間が生まれることがあるという。
その小人は大抵呪力を持っていて村でまじないの仕事をするのが常なのだが
この村で15年程前に生まれたヒトキという小人は生来性根が悪く
日々村を呪っているという。そのため近年村の実りが良くないとのこと。
無論村人はこの者を何とかしようと思うのだが、彼奴は体のわりに屈強で
取り押さえることが出来なかったという。
そこで、他国から来た大きな娘、つまり自分ならばもしかしたら
捕えられるのではなかろうかと思い、頼もうと考えたそうである。
卑弥呼は馳走の礼としてこれを引き受けることにした。

卑弥呼と村人はヒトキの住む村はずれの小屋に赴いた。
小屋に着くと、村人は皆逃げ去ってしまった。
小さな箱のような小屋を覗きこむと、果たして豆粒ほどの男がいた。
小屋に指を入れて捕まえようとすると、ヒトキは呪文を唱え出す。
すると卑弥呼の喉が渇き始めた。卑弥呼は最寄の池に行き水を飲む。
しかし幾ら飲んでも喉の渇きがおさまらない。
たまりかねて小屋から遠い所に逃げると喉が潤った。
ヒトキの周りにいると喉が渇くのだと悟った。
喉の渇きを我慢して捕えに行った。ヒトキは別の呪文を唱える。
今度は卑弥呼の腹が鳴り出した。どんどん空腹感が増してゆく。
脱力してゆき、立っていられないほどになった。
ヒトキは卑弥呼の前に立ち、二度と来べからずと脅す。

その瞬間、卑弥呼はヒトキの体を掴んだ。
ヒトキは抵抗するが卑弥呼の握力には敵わなかった。
卑弥呼はこのまま捕獲するつもりであったがあまりもの空腹のため
無意識にヒトキを口の中に入れてしまった。
そして口の中に物が入った快感のため我を失い
欲望のおもむくままもがくヒトキを咽喉の奥底に送り込んでしまった。
食道を通る感覚を満喫しながら卑弥呼は我に返った。
腹の中でもしばらく虫が暴れるような感じがあったが、
やがて動きが鈍っていった。
そして腹中が落ち着くと同時に空腹感は去った。

帰国後卑弥呼は急速に巫女としての神聖性を強めていったという。
ヒトキを飲み込みその呪力を得たことが原因と伝えられる。

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