「さくらと小さなケルベロス」


その日、日食が訪れた。
太陽を属性とするケルベロスは、力が維持できなくなり
普段の大きさよりも更に小さく、虫のようになってしまった。
「こらあかん、今日は大人しゅうしてなえらい目に遭うで。」
そう言って、さくらの部屋の狭く安全なところに身を隠す。
しばらくすると、さくらが学校から帰ってきた。
「ケロちゃーん、ケロちゃーん、あれ?」
ケロを探すが、見当たらない。
「おかしいなあ・・・まあいいや、せっかくおいしい栗ケーキを作ろうと思ってたのに。
 ケーキの上に栗を1つのせて、とっても美味しいのになあ。」
栗ケーキ!・・・いやいや、ここでこの小さな体を晒しては危険だ。
でも、体が勝手に動いていく・・・こっそりとダイニングへ・・・。

せっせと作業を進めているさくらと、もうすぐ出来上がりそうな具合の栗ケーキ。
ふよふよと空中に浮いている小さな小さなケロは唾を飲んで待つ。
やがて栗ケーキは完成し、テーブルにちょこんと置かれた。
今の極小サイズのケロからすれば、山のように巨大なケーキ。
「さてと、・・・おしっこしたくなってきちゃった。」
運良くさくらは便所へ行った。今のうちだ。ケロは巨大ケーキの栗にかぶりついた。
そしてあっという間に栗は食い尽くされたのである。
「あー、もうあかん〜、身動きとれへん〜。」
加減を忘れて貪ったため食べ過ぎて動けず、ケーキの上に横たわる。
さくらが戻ってきた。席につき、ケーキを見る。おいしそうな栗ケーキ。
「この栗から食べよっと。」
(え?栗?栗はもうないで。て、あかんさくら、栗に見えるんはわいや!)
フォークがケロの体を掬い取り、さくらの口に運んだ。
ケロの目の前には、のどちんこまで見えるほど大きく開いたさくらの口。
(うわああああああああああぁぁ・・・・・・!)
ケロはあっさりと口の中に入れられてしまった。

口の中で転がされるケロ。大きな舌に弄ばれて唾液がまとわりつく。
「うわー、やめてくれさくら、わいが悪かったーっ。」
「んむんむ、おいしーっ。」
ケロの体に付着していた栗ケーキの味が、さくらを誤解させる。
一方ケロにとっては天国から急に地獄へ落とされた気分である。
歯への恐怖、やたらネバネバする唾液、そして蒸し暑さと口臭。
いつも翻弄してきた(つもりの)少女が、自分を頬張って弄んでいる。

弄びすぎて、さくらの口内には唾液が大量に溜まってしまった。
それを飲み込もうとすると、・・・ごく、ごく、ごくんっ。
ひときわ大きな塊が喉をすり抜けた。
「あ、栗丸飲みしちゃった・・・もったいないなあ。」
飲み込まれたケロは、何が何だかわからないまま狭い縦穴を下へ下へ進まされた。
「さくらーっ何が起こったんやさくらーっ・・・。」

やがて、広めの空間に落ちた。ここが胃の中であることにはすぐ気がついた。
まさか、さくらの腹の中に入ってしまうとは・・・。
ケルベロスの体は特殊に出来ているため胃液では溶けないが、
今の力では脱出はできない。ということは・・・
「あー、わいは明日うんこと一緒にさくらのケツから出るんや〜(涙」
悲嘆にくれるケルベロス。周りは強い酸の臭い立ちこめる蒸し風呂。
ぐったりしていると、何だか周りが狭くなっていく気がした。
・・・日食が終わったのだ。体が元に戻る。
ぐんぐんと大きくなっていく自分に青ざめるケルベロス。
「うわ、うわ、うわわーっ」
さくらの腹が急にぽこっと膨れた。そんなに大きなケーキだったかなあ、と訝るさくら。
「さくらー、さくらー、聞こえるかさくらー。」
ケロちゃんの声がどこかから聞こえる。やっと現れたけど、もうケーキは・・・。
「ケロちゃーん、どこにいるのー?」
「ここやー、さくらの腹の中なんやー。」
さくらは耳を疑った。しかし、確かに声は急に膨れたおなかから聞こえるのだ。

事の経緯をケロから全て聞いて、唖然とするさくら。
自分がケロちゃんを食べてしまった・・・という信じたくもない現実。
「それで・・・どうするの?大丈夫なの?」
「ああ、わいは胃液では溶けへんから大丈夫やけど、今は体が大きいて出られへん。」
「ほえ?じゃあどうするの?」
「何とか出方がわかればええけど、今はさくらの胃の中におるしかないな。」
「ほ、ほえーっ!」

ちゅうわけで、今はさくらの腹ん中におる。
蒸し暑うて窮屈やけど、毎日さくらが噛み砕いたごはんもくれるし、案外ここも悪うないな。
まあ、いずれさくらのケツから出たらまた会お、ほななー。

ヲハリ

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